「ミステリと言う勿れ」考察ーただのミステリー漫画ではないー

主人公の元に次々と起こるミステリーと、名言が見どころの漫画『ミステリーということ勿れ』

全体の流れと考察を含めて紹介していきます。

基本的にはネタバレ度は低めです。まだ読んでいない方に、原作を読んでほしく、できる限り結論は書かないようにしています。

※個別ページではネタバレを含みます。

「ミステリーということ勿れ」基本情報

著者:田村由美

掲載:小学館『月刊フラワーズ』連載中

連載開始:2016年11月28日

巻数:(2021年12月現在)

総評

4 out of 5 stars (4 / 5)

ミステリー漫画としても面白いです。通常のミステリーもののように、事件が起きて犯人を見つけて逮捕していく…といった流れではなく、未遂のものや、事件ですらないものも多くあります。

事件一つ一つも類を見ませんが、見どころは久能のちょっとした一言です。

1話~10話前後で1つの事件が終わります。

全体を通して「首謀者」と思われる(まだ不明?)に少しずつ迫っていきます。

「ミステリーということ勿れ」見どころ紹介

大学生の久能整が刑事と協力しながらミステリーを解決していく話…というのは作業で、本筋は久能の幼少期と数々の事件の裏側にある、「星座」にまつわる事件と我路の目的を探していきます。

話の中で展開されていく「久能節」には、日常の中で埋もれてしまったことに対して「ハッと」気づかせてくれる何かがあります。

登場キャラ紹介

まず、最初に簡単にキャラクター紹介をします。

*登場人物紹介
  • 久能 整(くのう ととのう)…主人公。大学生。観察力が鋭く、色々なことに気づく。アフロヘアが特徴
  • ライカ…解離性障害の女性。千代子の代わりの人格
  • 犬堂 我路(いぬどう がろ)…安珠の弟。イケメン。安珠がおかしくなった原因を探す
  • 青砥 也昭(あおと なりあき)…大隣署の刑事。

他にも多くの人たちが出てきますが、メインはこの辺です。

見どころ紹介

この作品は「ミステリーということ勿れ」というタイトル通り、ミステリーの話ではありません。もちろん作品中にはミステリー的要素は十分含まれていますが、それだけの話ではありません。

ミステリー(神秘・不思議)が面白い

この作品に出てくる犯人(未遂を含む)は、他の作品とは異なった犯人像です。
犯行動機や考え方は結構短絡的というか、小難しく考えず、直感に従った方や、使命を帯びている人が多くいます。
生い立ちや育った環境、社会との関わり方のズレで犯罪を犯しています。
ブレーキが少し弱いといった印象です。このあたりはミステリー(不思議)です。

実はミステリーを解いていく漫画ではなく、「女性の生き方」について語っている

最初の久能くんが殺人犯として事情聴取をされる時から、久能節が炸裂します。
男性ばかりの刑事の中にいる、女性の風呂光に対して、「おじさんたちの中の女性の役割」について話しています。
また、同僚の刑事の家庭内での「ゴミ捨て手伝い」についても発言をします。
久能発言集

星座と久能くんの過古というミステリー

ストーリーの序盤から、星座と犯罪に関して関連があると示唆される箇所がたくさんあります。
漫画を読み進めるにあたり、どんどん星座関連のアクセサリーとそれに関わる犯罪、指示をした人が出てきます。
名探偵コナンでいうところの黒ずくめの組織的なポジションで、そこへ向かって進んでいく…と思っています。
また、一方で久能くんの過去についてもいくつか描かれており、その背景が今後明らかになっていくと思われます。
久能くんはおそらく、虐待をされていたか、ネグレクトか…少し複雑な環境で育ていると思われる描写が複数あり、今後が気になります。

ストーリー紹介

数話から十数話で一つのストーリーが終わります。

1、久能くん殺人犯にされる

作品の第一話久能くんは殺人の容疑をかけられ、事情聴取を受けます。
後から振り返ると、ここの時から伏線が張られていた!

2、久能くん誘拐される

久能くんは印象派の作品展へ向かうバスの中でバスジャックに合います。
この犯人たちの目的は…?

3、

考察・今後の展開

この作品は、まだまだ回収されていない伏線が多くあると考えられます。

久能の過去

過去が気になります。

天達先生と出会ったのが、久能くんが家庭に居場所がなかったからといった表現がありますので、多分、ネグレクトがあったのではないでしょうか。

ネグレクトが作中にある作品<準備中>

名前の謎

この作品では、名前はキーワードです。独特な名前の登場人物も多いし、久能くんは「整(ととのう)」という名前でいじられています。

他にも、名前で犯行を行ったり、特に重要ではない人のフルネームも描かれています。

カルタの謎

原作中では、話の間に作中に出てきた一言がカルタの形でまとめて表示されています。この一言を強調させていることが、後々何かに出てくるのでしょうか

星座とアクセサリーの謎

作中では頻回に星座や宝石の話が出てきます。

今のところ最終的な首謀者(と思われる)人と繋ぐキーワードは星座ですが、この星座と久能くんの過去も関与がありそうな気配がします。

また、全星座が出てくるのでしょうか。

まとめ

この作品は多分気づいていないだけで、ものすごく複数の伏線が張られている作品だと思います。

ぜひ、原作漫画を読んで、ミステリーと、久能節に「ハッと」してほしいと思います。

 

 

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