せっかく都会に住んでいるので期間限定しっかり楽しもうと思い、博物館を中心にめぐってみることにしました。
新聞博物館(ニュースパーク)
横浜スタジアムから徒歩5分程度のところにひっそりとある、新聞博物館ニュースパーク。
滞在時間はしっかりいても2時間、サクッと見たら30分程度という感じでしょうか。
私はすごく勉強になった、おススメしたい博物館です。
チラッと聞こえた話では学校の先生が社会科見学の相談していたり、高校生風が自由研究風で来ていたので、調べ学習とかにいいのかな?
総合判断
感想は本当に行ってよかった。
ちょうど、情報収集の方法をYahoo!ニュースとYouTubeニュースだけではダメだと感じて、どうしようかなと思っていた時だったし、
その時読んでいた本でこの博物館が紹介されていたし、
日航123便の本を読んでいて、新聞報道の大切さを考えていたところだった、タイミングの問題はあると思うが、行ってよかった!
同じ事象を複数の記事で比較!これが一番良かった!
時期が時期ということもあったが、入ってすぐにエリザベス女王が亡くなった記事を各海外の新聞の報道はどうしているか?という特集ミニコーナーがあった。
英字新聞なのでほっとんどなにが書いてあるかわからなかったが、ちょっと勉強している都合もあって、「SVOC」とか、この文頭のItはこの後に主語が長すぎるからitで置いてあるのだなとか考えながら読めて、楽しかった!
【記事】TOIEC400点台の私がおススメする勉強法!英語アレルギーはどこまで点数を伸ばせるのか?
安倍晋三元総理の国葬記事!これは比較して読むとすごくおもしろかった!!!!
安倍晋三元総理の国葬記事も、エリザベス女王のコーナーのすぐ横にあった。
各社のあの日の1面が飾ってあるのだが、こちらは内容がわかるだけに新聞社による違いが鮮明に見えた。
産経、読売、朝日、毎日、東京新聞、神奈川新聞の6社だったと思うが、全社同じ内容を扱っているはずなのに、雰囲気論調が全く異なっていて、本当に驚いた。
産経、読売の比較的保守と言われているところと、朝日、毎日の革新(対義語として合ってるかな?)では、以下の点が記載として違っていたと記憶している
皇族が参列した
毎日、朝日は1段落目で世論を二分している国葬と記載があり、産経、読売では反対している人がいるという記載すらない。
また、産経、読売では皇族が7名出席されていたことが記載されていたが、他ではなかったと記憶している。
東京新聞と神奈川新聞の地方紙はどちらかというと朝日、毎日に近い論調だったと思う。
どっちがどうとかないけれど(個人的にはある)、ここまで違うのか…と唖然とした。
産経に関しては菅さんの弔辞の内容や山形有朋卿の句まで引用していた。
私は、個人的には菅さんの弔辞は感動した派なので、載せてある新聞のほうが思想として合ってるのかな~、国葬反対の意見に反対なので、産経が合ってるのかもなーと。
こうやって複数紙(しかも6紙も)読み比べたことはなかったので、とても貴重な体験だった!!!!(新聞閲覧コーナーではもっとたくさんの新聞読み比べられます)
日刊新聞発祥の地
横浜は結構近代〇〇発祥の地とかってなってるので、日刊新聞発祥の地でもおかしくはないと思ったが、日刊じゃない新聞ってなんだ?と思ったら、たぶん「かわら版」のことを指していると思う!
基本的に近代に入ってからのことなので、かわら版の歴史もあったが薄め。
きっと、かわら版は現代でいうところの号外扱いらしい。
主に噴火や火事の時に発行されていたんだって!
へぇ~
圧倒的なインパクト 印刷機実物
これは、一回見ておいた方がいいと思う!
建物入ってすぐ、入館料もとられないところに1台あるけれど、よく宣伝とかドラマとかで新聞を刷っている機械があるのでなんとなく知っている感じでいたけれど、
「え?こんなに大きいの?」ってくらい大きかった!
すっごくアナログな印刷手法
新聞読み比べの次に感動したのは、超アナログ印刷からデジタル印刷へ移行するときの機械の発展について!
明治初期とかはガリ版だったのかな?
それが活版印刷からどんどん機械化されていく過程が本当に面白かった!
たかが活版印刷。されど活版印刷
アナログ度が高い時(と言っても昭和中期~後期だと思う)は、1文字が彫られているハンコの様な細いものを原稿を元に人間の手で組み合わせて版の元を作っていた。本当にいわゆる「活版印刷」。
ここから、この「ハンコの様なものを組み合わせていく」という作業にどんどん機械化がされていく。
従前ならば、「今日は晴れ」という文字を新聞に印刷するための活版は「今」「日」「は」「晴」「れ」という5文字を人間がそのハンコを手作業で集めてきて、並べればいい。
でも、これを機械化するときに一回コードという表現であっているのかわからないが、いわゆる「0」と「1」に置き換えて機械に読み込ませていくのだが、今のようにデジタル信号がないから、「紙」に穴をあけてそれを機械に読み取らせていく。
その信号を、機械が判断して文字のハンコを集めて新聞の縦8文字くらい?の束を作って、それを人間が大きな紙面として組み上げていく。
そこからどんどん機械化・デジタル化が進んでいくのだが、本当にいわゆる「活版印刷」からデジタルまでの機械の変容が私は面白かった。
ここまで少しずつ、人間の手から機械化への工程を見たことがなかった。
言葉ではなかなか伝えられない、複雑さと迫力があった。
このコーナーだけでも見に行ってほしい!
期間限定の展示
私が訪問したときには海洋系の企画を展示していました。
水中カメラとか、海の中とか、あまり興味がなかったので、そこまで面白さは感じませんでしたが、
付箋に自分の意見や感想を書くことができるコーナーがあり、そこを見ていることと、水俣病の当時の新聞記事が展示(壁に貼り付けてある)コーナーがあり、この二つはとても面白かったです!
感想を書いているコーナー
ここでは、ほとんど書いている方は子供と感じるような筆跡でした。
内容としては「海を汚してはいけない」「プラスチックは捨ててはダメ」「地球温暖化」といったことでした。
ここで、もう一歩、「今日から何ができるか考えてみよう」的な感じになると、もう一歩面白いかなと思いました。
海を汚してはいけないのは皆わかっていて、じゃあどうする?ってことを話合えたり、意見を出せたりする子が増えるとこういったゆっくり進む問題は(ベクトルの問題は置いておいて)活発に展開していくと感じた。
海を汚してはいけない…にもし私が今日からできることを記載するならば、
「ゴミが飛んで行ったときに追いかけるのをあきらめない(※ただし、安全確認最優先)」
「河川掃除のボランティアに参加をしてみる」
かな。
水俣病コーナー
熊本にルーツがあるので他人事とは思えない公害だが、ここでの感動はそういった事象そのものではなく、「新聞ってあんなに離れたところからでも何の記事かわかるんだ!!!!!すげぇ!!!!」です。
水俣病コーナーにたどり着く時には既に移動も含めて30分以上歩いた後でした。少し座りたかったので、椅子に座っていました。
休憩の間暇だったので、1.5mほど離れた壁の展示物を見ていたら、大見出し小見出しなどの見出しで、複数貼られている新聞が水俣病関連の記事だということがすぐにわかりました。
1.5mも離れているので本文なんて全く読めませんが、それでも何の記事かという点についてはしっかりわかりましたし、時系列に並んでいることもわかりました。新聞のすごさですね!
もちろん、新聞の日付なんて見えません。
それでも、最初は「猫でてんかんが起こった」→(いくつか挟んで)→「公害認定」といったように、本当に見出しだけですが、内容ってわかるものだなと!
ネットニュースなんて、数十センチ先ですが読み飛ばす記事もあるし、読んでみたら全然思った内容と違う事象の話ということも多々あるけれど、
新聞は大見出し・小見出しをある程度ざっくりでも読めば内容がわかるという、、、当たり前だけれどその威力を改めて感じました!
この瞬間、新聞購読しようかちょっと心が動いた。
入り口のところに小学生向けのワークシートがあった。
今回印象に残ったものやその理由などを記載できるもの。
他の博物館でも取り入れてみると面白いかもな!最後は提出すると記念品ある(という記載だった気がする)
新聞購読しようか本気で考えた
新聞の閲覧コーナーがあり、全国の新聞が1週間ほど閲覧できる!
この時に訪問した日(特に大きな事件とかなかった日)の全国紙を見て、どれが一番自分に合うか読んでみて、面白かったら購読しようかなと思った。
新聞を複数紙読んで思ったこと
当たり前といえば当たり前だが、誤字や文脈のわからないものがない!
最近ネットニュースばかり読んでいると、誤字や日本語になっていないものがとても多い。
誤字が1文字でもあると、読む気なくなるし、この記事の信憑性を疑ってしまう性格をしているので、新聞はすごいと思った。✳︎このブログも気をつけます(^^)
もちろん、新聞も時々はあるのかもしれないが、圧倒的に少なかったと思う。
ネット記事だと、20記事ほど読んだら1箇所くらいはあるが、2紙で200記事以上読んでいると思うが、気にならなかった!(2紙×7日×15記事/1紙)
新聞すごい①全然興味なくてもついつい読んでしまう。
ネットニュースだと、トップページの1番上に来ているものは読むが、他はサラッとタイトルだけ見て、たぶん釣り記事だなと思ったら開くことすらしない。
しかし、新聞だと、トップ記事(1面)はもちろんだが、それ以外の小さな記事でも、見出しがフット目に入って、全体の分量がわかるから、「ちょっと気になったし読んでみるか」となった。
結局、2紙結構じっくり読んでしまった(笑)
新聞すごい②見出しだけでざっくり内容がわかる
上述だが、新聞の見出しは大見出し、中見出し、小見出しでなんとなく内容がわかるし、ここだけしっかり読みたいと思った時に読める!
ネット記事では中見出し、小見出しでスクロールをしていかなければならず、途中で見逃す小見出しはたくさんある。しかし、新聞はまず全体の見出しをざっくりみられるのですごく読みやすかった!
新聞すごい③やはり、、、新聞社によって色がある
新聞には色があることは良いことであると思うが、一紙だけ見ていると情報が偏ると言われている意味がすごくよく分かった。
読んだ日では日韓、日中、戦争系ではすごく出てくるということが、わかった。
本当に同じ日を見ているのか何回か確認するくらい、扱いが違う(そもそも扱っていない紙もある)
これは、全国の新聞が一同に会するからこそできた体験だった!
結論として、私は産経が今のところお気に入りかな。。。
残念だった点
全体的に満足度はとても高く、おススメしたい!
しかし、元々新聞がそこまで好きじゃなかったのが、戦後の手のひら返し感。
戦争の反省の上の民主主義という建前感
戦前・戦中(特に戦前)は散々国民を煽っておいて、戦後になった瞬間に民主主義としての新聞を作る!言論の自由!と言っているが、今でも結局国民を煽る時は煽って、情報を出さない時は出さないのだなと、日航123便と安倍晋三元総理の国葬記事で思っているから、戦後からクリーンです!感を出されてもなぁ…とは思った。
しかし、全体的にはすごくよかった!
子供には難しい
子連れの方も複数いました。たぶん小学生高学年でも難しい。なかなかハイレベルな博物館でした。
少なくても新聞が読める程度の漢字の理解と、身長150cm程度ないと、新聞が読めないから全く面白くないと思う!
↑の付箋を書いた小学生たちは保護者や学校の先生たちが全記事読み上げたのか?たぶん違うから記事を要約した人の主観が入ってしまうため、せっかくの新聞が100%生かしきれていないかな?と思った。
漢字がある程度読めて、身長150cm超えていたら是非連れて行ってあげてほしい!
総合的にかなり行ってよかった!
すごく、楽しかった。
一人、他に人も少ない、興味があったという要素はあったにしても、楽しかった。
大げさに言うと「これから先の人生変わるかも」と思えるくらい楽しかった。
やはり、これだけ情報に溢れる世界にいると、どこからどんな情報をとってくるかということはかなり大切な要素なのだと思いました。
新聞読もうかな…
いま、生糸関連を調べているので、それ関連の博物館へ行けたらと思っています!
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