2024年から1万円札の顔となる渋沢栄一という人をご存じでしょうか?
日本の資本主義の父と言われ、関わった企業は500を超えます。
今までが、聖徳太子や福沢諭吉と言った人から比べると、正直だれかわかりませんよね。
私もそうでした。ので、渋沢栄一に関する本を読んでみることにしました。
しかし、いきなり本を読むのは心が折れそうだったため、概要を知るためにマンガから入ることにしました。
前回、絵本を読み、今回は漫画と少しグレードアップしました。
これから渋沢栄一について知りたいという方にもわかりやすくなっているのではないかと思います。
全く知識0の状態から本を読み始めています。
渋沢栄一の論語と算盤とは?
渋沢栄一を語る上で外せない一冊「論語と算盤」です。
渋沢栄一の著書の中でかなり有名な1冊です。
算盤となっていますが、経済の話ではなく、日々生きていく上で大切な考えが多くあります。
論語とは?
論語は、2500年前の中国で「孔子(こうし)」という人が書いた本で、「人の気持ちを考える」ことや「礼儀」について記載したものです。
中国の聖典となっていますが、生き方や道徳に関して日本にも多くの思想や言葉が入っています。
例えば、
こちらは、有名な話かなと思います。
意味は適当な程度を超えているのは、不足と同じ。Wikipediaより
まんがで名作 渋沢栄一の論語と算盤
今回はマンガを読みました。
いきなり本や小説、原著を読む勇気はありませんでしたので、読みやすく短く概要がわかるマンガを読みました。
原著を読む導入のものを読みたい方
こちらの漫画はわかりやすく、読みやすいものでしたので紹介します。
身近な状況から渋沢栄一の「論語と算盤」の紹介をしていく。
一樹くんの両親が営んでいるカフェの経営や、一樹くんが有人と行っている野球のクラブチームでの話の中から、
渋沢栄一の言葉を引用し、小学生の一樹くんと妹の明里ちゃんにもわかりやすく説明してくれます。
そのため、初めて読む人でも入りやすく、最後まで一気に読むことができます。
お父さんの喫茶店が近くのチェーン店に押されていく様を見ていた一樹
一樹のお父さんは街で小さな喫茶店を経営しています。
そこで一樹はお手伝いをしてお小遣いをもらっていました。
最近近所に大手のチェーンコーヒーショップが開店し、一樹の父の店の客足が遠のいていると感じていました。
一樹は父にもっと大きく展開しないと、チェーン店にお客さんを取られてしまうと焦ります。
そこで母の友人の知徳は…
野球のクラブで上級生とトラブルになった一樹
河川敷の野球場で友人たちと野球を楽しんでいた一樹。
しかし、上級生からグラウンドを開けるように言われます。
上級生と試合をして勝った方が使うという試合で一樹は…
本の構成・特徴
この本は、漫画でストーリー仕立てになっているため、とても読みやすいと感じました。
日常の中に渋沢栄一の言葉や孔子の言葉があり、身近に感じることができます。
解説の充実度
(5 / 5)冒頭に、渋沢栄一ってどんな人?
孔子ってどんな人?と言った概説や、
渋沢栄一の生涯をストーリーの中に所々入れてくれるため、わからなくなってしまうことも、飽きることもなくに一気に(30分くらい)で読むことができました。
ストーリーの中で渋沢栄一のお言葉が入っていて、解説をしてくれるため、わかりやすくスッと心に入ってきます。
途中でコラムとして、論語の解説もあるため、論語に関してより身近な者に感じることができました。
2500年も前に書かれた本であるにもかかわらず、現代でも「納得感」のある言葉が多く、ずっと愛されて読まれてきたことがよくわかりました。
心にしみた言葉
今回、渋沢栄一の「論語と算盤」に初めて触れて、渋沢栄一の偉大さが少し垣間見えました。
マンガの中で登場した渋沢栄一の論語と算盤に紹介された言葉を紹介します。
子曰く、之を知るものは、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。
仕事も勉強も楽しんでいる人が1番。
これは本当に心に染みた。
確かにと自分の体験からも思いました。
知っているだけの人も話はしてくれるけれど、好きな人はもっと、幅広く、深く、語ってくれるよね。
で、楽しんでいる人は、それに加えて、楽しそうに話をしてくれるよね。
そういう人と一緒にいたいし、自分もそういう者になりたい。
「学問すれば誰でも皆偉い者になれる」という一種の迷信のために、自己の境遇生活状態も鑑みないで分不相応の学問をする結果後悔するが如きことがあるのである
好きこそ物の上手なれを素でいった感じだね。
福沢諭吉の学問のすすめでは、勉強さえしておけば良いとも取れなくもない感じがしていたけど、論語や渋沢栄一は、「好きなものをもっと伸ばせ」的な話なんだね。
最近の子育ては、この感じが近いと感じています。
学問のすすめはまだ読んでいないから、詳しいことがわからないけど、
勉強しないとダメだよ。的な話になっているらしい。
長期目線で見た良し悪しはわからないけれど、本人の興味や特性を引き出して、伸ばして行くことは素晴らしいことだと思う。
考えさせられたこと
たかがマンガですが、さすがに名作をマンガにしたもの。
私が小学生だったら、読書感想文がサクッと終わってしまいそうなくらい、いろいろと考えることがありました。
お金に色があるのか?
直接出てきた話ではないが、お金の種類については話がありました。
お金自体にキレイ、キタナイはないけど、
正しく稼いだお金は溜まって行くが、正しくない方法で稼いだお金は貯まらない
まぁ。確かに。
学生時代、時給1000円程度で一生懸命働いた時の1000円は大切だったが、サラリーマンで安定的に給与が入ってくるようになってからの1000円は正直、使ってしまう。
だからと言って定職について安定的な給与が悪いわけではないが、次の言葉にも続くが、努力や発展させようという気持ちがないと、すぐつまらないものになってしまうものだと感じた。
「おこづかい」を考える。子供が弱くなるおこづかいシステムとは
勉強の心を失ってしまえばその人は進歩発展することはない
勉強って大切なんだなと思った。
このくらいの人(江戸末期〜明治)の人は何かにつけてとにかく「勉強しろ」という。
それくらい、農民には勉強は遠いものだったのだろうか?
渋沢栄一は農家の出だけど、かなり大きな農家の本家の跡取り息子だったため、それなりの教育は受けてきたと思う。
実際に渋沢栄一は読者が好きで、読書をしながら歩いていてドブに落ち、晴れ着を汚した逸話も残っているほど。
だから、彼自身が勉強がものすごくしたかったというよりは、多くの才能や人材を有効に発展させるために、多くの人に多くのことを学んで欲しいと思ったのではないかな?
まとめ
今回、渋沢栄一の論語と算盤の漫画を読みました。
マンガでしたし、直接「論語と算盤」について書かれたものではないため、内容としては原著を読むよりも少ないものだったと思います。
しかし、重要な要素だけを抽出してあるため、どういった話なのかを考え、あらすじを知るためには大変興味深いものでした。
今からの時期だと読書感想文の夏休みの宿題があるでしょう。
こちらはマンガなのでダメでしょうが、原著を読む前の導入としてとても良いと思いました。
もちろん大人でも、初めて「論語と算盤」を読む前の導入としておススメです。
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